オシリヒキチギリムシ

boredoms2013-01-09

あーケツかゆい。
ほんとに最近病的にケツがかゆいですわほんと。
ギョウチュウか? ギョウチュウなのかこれは?


獣王伝 雷血

第二章『とめてクライシス』
前回からのつづき


「ほれ、まずはパンツを履くのじゃ」
 そう言ってルイチは、少しくたびれたブリーフを俺に差し出してきた。
「それはジイさんの! いいから少しの間だけ部屋から出て行ってくださいよ、着替えなんてすぐに終わりますからお願いしますよ助けてください。というかさ、その空き地の犬はお前一人で見に行って来たらいいのではないの?」
 するとルイチはこちらに近づき、俺がくるまっているカーテンをひっぱり、力一杯にめくろうとする。
 本当に、性格がアレな奴である。
「……やっめろやババァ」
 カーテンレールがキイキイと小さく鳴る音が、なんとも物悲しい。 
「ぬかせこわっぱ。近隣住民が困っていると回覧板に書いてあるであろうに? ここは四聖であるお主がなんとかせねばならぬ、人助けもまた、四聖に課せられた重要な任務であるぞ」
「いやでも、それはどっちかというと市役所の人にお任せした方がいいのではないかと」
 その時だった。
 部屋のドアがノックされ、
(ピヨピヨピヨッ)
 と、小鳥らしき鳴き声がドアの向こうから聞こえた。
「ぬ? 子熊か?」
「いや多分小鳥だと思うよ!? とりあえずドアを開けてみてくれルイチ」
「命令すんなや」
 ルイチはそう言いながら、握りしめているカーテンを手放し、ぶつくさ言いながらドアの方へと歩いて行った。
 ルイチが少しだけドアを開けた途端、隙間からひょっこりとヒヨコが部屋に入って来たのが見えた。
 ヒヨコは俺とルイチに目線を送り、両方の羽をぐっと伸ばした。
「さっきの話し、聞かせてもらったピヨ」
 ヒヨコが急に人語を話したが、もう今さら驚きもしない。
 くそでかいネズミが喋る昨今なのだから、ヒコヨがしゃべっても何がおかしいことがあろうか。
「ひっ! こ、これは驚天動地! 震天動地! 回天動地! 震天駭地! 青天の霹靂! 縁は異なもの味なもの! ヒヨコが、人の言葉を喋りおった……!?」
 と思ったらものすげー驚いている人がいました。
 なぜ今さらお前がそこまで驚くことがあるのだルイチよ、ついにおボケになられたのだろうか。非常に心配である。
「なにをそんなにビビってるピヨ? 俺ピヨ、朱雀だピヨ」
「……オレピヨス・ザクダピヨ? あいにくわしにそんな外国人の知り合いは……」
「いやアホンダラピヨ、頭に虫でもわいてるピヨか。朱雀だピヨ、四聖の朱雀ピヨ」
「むむ? 朱雀じゃと? わしの知っておる朱雀はこんなちんまくない!!」


つづく。