蛇が駄目ェ♪うなぎも駄目ェ♪
もう単純に白湯って美味しいですよねぇ。
あとやっと、左側にある「最新の画像」ってところに、けいおんのメイン五人の飛び出し小僧が揃ったですよ。苦労したかいがありました。
(ところで、今回の番外編の話しが最近ハマってるバトルスピリッツの影響受けまくり!仲間内しか読んでないからいいよね!?
ルール説明の部分はウィキペディア様のバトルスピリッツの説明文章を引用させていただいております、ありがたやウィキペディア様)
獣王伝 雷血【 番外編 Last Challenger 】
第二話「挑戦者、遊びに行く」
一豊が学校に行き、仁成はゲートボールへ、ママ殿はお買い物に出掛けていった。
いつもならママ殿のお買い物について行くのがわしの日常なのだが、今日は予定があるので行かなかった。
現在午後三時、約束の時間である。
家に誰も居なくなるので戸締りを確認後、速やかに超高難度の術である『土竜』で地表に流れる霊脈へと潜った。
もうわしのレベルになると歩くなんて事はしないのである、というか歩くのがめんどくさい。極力歩きたくない。とにかく、歩きたくない。日常的にそう考えながら生きていたら、偶然に生み出された術が『土竜』なのである。願いというものは、どうやら届くようだ。
行き先は、ネズちゃんの家。干支者一番目、ネズミ男爵の住む家だ。
先日、一豊との戦いでねずちゃんの家は半壊してしまった。しかし、戦いのあった日の翌日に訪れた時には、もうすっかり修復していたのには驚いた。
恐らくは何かしらの術を使ってのことであろうが、別段追求する必要も興味もない。
土竜で行けばネズちゃんの家までは五分もあれば着く。霊脈に潜って、目的地を想像して、あとはボーっとしているだけで目的地に着くのだからこんなに楽なものはない。ただその間はずっと目を閉じたままである、なんとなく、開けてはいけないという感覚があるからだった。どういう原理かは使っているわしにもよくわからんが、とにかく良し。
約五分後、ネズちゃんの家のある地点まで無事に到達を果たす。
感覚的には、水の中から上がるイメージで地表へと己を戻していく。
地面から顔だけを出して、目を開ける。そこはもちろんネズちゃんの家、その庭先だった。
「ぎぎぎー」
いつもの様に、挨拶代わりの唸り声をあげてみる。
「おや?」
花壇に水をやっていたネズミ男爵が周囲を見渡して、地面から顔を出すわしに気付く。
「ねぇずっちゃーん」
今日はとなりのトトロに出てくるババァのアクセントで呼びかけてみた。
ネズちゃんは、自分が持っているじょうろに入れてある一杯の水をこぼさない様にして、器用に小走りでわしの方に駆け寄ってくる。
「これはようこそ姫様、お待ちしておりましたよ」
「うんむうんむ、水遣りご苦労様。それよりも相棒、ラスチャレしようぜっ」
『ラストチャレンジャー』、略してラスチャレ。これが今、わしとネズちゃんが熱中しているトレーディングカードゲームだ。
ラスチャレの対象は基本的に小学校から中高生の男子なのだが、大きなお友達も一緒になってこのカードゲームを楽しんでいる。わしとネズミ男爵も同じ穴のムジナである。
基本的なルールとしては、四十枚以上のカードにより構築されたデッキと『意志の力』を使用して、二名のプレイヤーによる一対一でのバトルとなる。
『フィールド』に『チャレンジャー』と呼ばれるカードを配置、その数値を比較することでバトルが行われる。
その他にもチャレンジャーをサポートする、『レスキューカード』や『マナカード』も存在する。
プレイヤーには『プライド』(初期値では五個)というものが設定されており、そのプライドが零になるか、もしくはデッキが零枚になると敗北となる。
説明が非常にめんどくさいので、詳しいルールは追々説明していこう。
「受けて立ちましょうぞ、すでにデッキの調整は終わらせてあります」
「それはまことに殊勝なことじゃ。この前はわしが負けてしまったのでな、今日こそはこのわしの『銀天の王デッキ』でなぎ払ってくれるわ」
「そう簡単にいきますかな姫様? 今日も私の『月影のジェントルメンデッキ』で着実に勝たせていただきますよ」
「ほざきよるわこの独身貴族が! と、まぁ、なんじゃな、その前にお茶にしようではないか。腹が減ってはなんとかかんとか言うしな」
「そうですな、今日はどら焼きと玄米茶をご用意しておりますよ、さっさどうぞ奥へ」
「わしもおみやげにカッチカチに冷凍したチューペットを持ってきたから、食べるがよい。それにしても、ネズミがチューチューとチューペットを食べるなんて傑作よのぉ」
渾身のボケである。
「がはっはははっ!」
案の定、間髪入れずにネズちゃんは倒れこんで笑いだした。
今回も、ボケは見事にヒットした。
ただ悔しいのは、その時ネズちゃんは持っていたじょうろを上空に思わず放り出し、その後落下してネズちゃんを直撃、中に入っていた水をぶちまけてネズちゃんをびしゃびしゃに濡らした。
正直言って、わしのボケよりもこっちのほうが幾分も滑稽だ。
「ゲラッゲゲゲ!」
これが本当の、濡れ鼠である。