腐乱臭

boredoms2007-03-26

高校時代、ある夏の日。
十代後半の僕は知る、人間にも「カビ」が生えることを。
心にカビが生えるとか、そんな小洒落た表現ではなく、純粋に首に「カビ」ができた高校二年のある夏、危うく「カリ」だったらカリ首でした、いりませんそんなん。
とりあえず、僕はカビが生えた人間です。
カビが生えるある日の夏よりも前の日のある日の夏の日、二人乗りバイクの後ろに乗り、プールに行き、到着し、降りる途中にアツアツのマフラー部分に足が接触、「ジュー」と足が焼ける音と共に飛び上がる僕、ふくらはぎがこんがり焦げた。
それでも気にせずプールで遊ぶ高校生の僕、当然ふやける火傷部分、阿保のような顔をして暴れ遊ぶ当時の僕たち、結果、火傷部分の焦げたお肌がはがれ、むき出しになるふくらはぎのお肉、相当ヒきました。
翌日、外科病院に行くと、皮膚を再生させるためにカニの甲羅の成分かなんかようわからん人工皮膚を、むき出しのふくらはぎのお肉部分にペッチャーと貼りました、相当ヒきました。
医者いわく、「一週間ぐらい風呂入ったらあかん」と言いはりました。
そして、一週間近く風呂に入らなかった僕は、首に何やら黒っぽいアザができました。
さらに、腕の関節部分、足の関節部分にも同じ様なものができました。
皮膚科に行くと「これはカビやね」と。
パンでもなく、ましてやミカンでもなく、人間にカビが生えた。
絶望。
いや違う。
希望だ。
人間は、カビまでも生やすことができる。
どうせだったら夢を生やそう。
どうせだったら希望を生やそう。
どうせだったら勇気を生やそう。
どうせっだたら愛を生やそう。
人は、決して強くない。
けれども人は、弱くない。
生やそう、死ぬまで。


今日の日記はタイトルどおり、やけにクサい。